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ウィーン分離派と19世紀末芸術の魅力

久しぶりに、昨年のGWに行ったウィーンに関する日記をアップします

これをもってウィーン旅行記は一区切りとしたいと思います。

この旅で、私が母から頼まれたお土産はマグカップ 愛用のマグを割ってしまい、それに代わるものを…とのリクエストでした

私が選んだのはこれ↓です。「セセッション」のショップで購入しました

「セセッション」とは、グスタフ・クリムトを中心に19世紀末に結成されたウィーンの芸術家グループ「分離派」の名称であると同時に、彼らの展示施設名にもなっています

ウィーン分離派が目指したのは、過去の様式にとらわれない自由で国際的な芸術表現です。美術、デザイン、工芸、建築などあらゆる分野を相互に結び付け、総合芸術として昇華しようとしました。

展示施設は、建築家ヨーゼフ・マリア・オルブリッヒ(分離派メンバー)が設計 1898年に建てられ、ユーゲントシュテール(アールヌーヴォー)の象徴となっています

そして、このマグカップの模様ですが…オリジナルはオルブリッヒの作品なのです

幾何学的な中小模様の連続パターンは、平面的・装飾的な日本美術の影響を受けた19世紀末ウィーンに特徴的なデザインです

日本の文様には、自然の中に見られるモチーフをデザイン化したものが多く存在します。その中でも、クリムトをはじめとして、ウィーンでよく用いられた文様に水流、渦巻きがあります。日本美術では水の動きを暗示する表現ですが、クリムト作品に描かれたように、異文化圏では別の文脈で用いられたとしても不思議ではありません。

改めて見ると、マグカップの模様は、水の動きと市松模様(日本では古くから石畳文様と呼ばれています!)を組み合わせたもの…でしょうか しかも、これは藍で描かれたものだそう

…オリジナルを観てみたいです

さて、「セセッション」の建物は、外観がとてもユニークです 月桂樹の葉をモチーフにした華麗な金色の円蓋は「金色のキャベツ」と呼ばれているのだとか

  ↑「時代には時代の芸術を、芸術にはその自由を」=スローガンです!

正面は道路をはさんだ向い側から撮りました

そこはあいにく工事中でしたが、意を決して工事現場に足を踏み入れました(笑) 「写真を撮らせて下さい」とそこで働くおじさま方に声をかけ、邪魔にならないように注意しつつ撮らせていただきました(そうはいっても迷惑だったでしょうね〜)。

  ↑工事現場から撮影(笑)

側面の模様も素敵 私が自分のために購入したカップのモチーフになっています

セッションでは企画展も催されていましたが、なんといっても地下の展示室にあるクリムトの壁画「ベートーヴェン・フリーズ」(ベートーヴェン交響曲第9番がテーマ)が有名です この旅でクリムト作品をできるだけ沢山観たいと思っていた私にとって必見でした

通常、私は美術館等で撮影をしません。自分の目で愛でることに一分一秒でも長く集中したいからです。

でも、「ベートーヴェン・フリーズ」を前にして、なぜかはじめて撮ってみる気に…

ところが、不慣れなせいか、うっかりフラッシュをたいてしまい、監視員に厳しく注意されました 私だけ「これ以上撮るな」と撮影禁止を言い渡され、全てを撮ることはかないませんでした

セセッションに限らず、撮影可の所であっても、美術品のフラッシュ撮影は基本的にNGです。他の鑑賞者の邪魔になるし、強いライトは作品保全に関わります。恐らく他国・他所でも同様でしょう。この度の失敗、肝に銘じました

ところで、オルブリッヒは、分離派の主要メンバーでこの時代の重要な建築家オットー・ワグナーの弟子でした。ワグナーの代表作「カールスプラッツ駅舎」はオペラ座に近く、目にする機会が多いスポットです せっかくなので写真を紹介させていただきますね

  ↑反対側

  ↑対になった建物…現在はカフェになっています! 

  ↑バロック建築の傑作カールス教会も近くに立ち並びます♪

長くなりました。最後までお読みいただき、ありがとうございます

また、ウィーン旅行の日記をこれまで読んでくださった方に改めて感謝申し上げます。